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ジャッキー(2011.05.12)

【Tales of Pets〜ペットたちの物語】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆
■□■「ジャッキー」伊東正和(日本ペットセレモ社長)■□■

社会人になって、実家を出て働いていた時のことです。
実家から、ジャッキーの具合が悪いという連絡がありました。
ジャッキーというのは、実家の飼い犬です。秋田犬の雑種で、20kgくらいある。

私は小さい時から、ずっとペットを飼って来ました。
イヌ、ネコはもちろん、カメやハムスター、更にはワニまで飼ったことがあります。
その頃は庭も広く、亡くなったペットたちは、庭で土に埋めていました。
◯◯の墓、といった木の棒を立てて。


けれど、当時の家では20kgもあるイヌを埋める様なことはできません。
さらに、都内ではペットの火葬はできませんでした。

「いざとなってから慌てないように」と、
ペット葬儀についていろいろ調べましたけれど、どうにも要領を得ません。
「ならば、自分が“後悔の無いお見送り”をできる場所を作ろう」
ということで、ペット葬祭の会社を起業しました。

ジャッキーが、私の独立のきっかけを作ってくれたと言っても過言ではありません。

不思議なことに、私が起業に奔走しているとき、ジャッキーには、何ごともありま せんでした。
ジャッキーは家犬として育てました。
子犬の時は、家の中の小物は歯形だらけ。 タタミも引っ掻いてぼろぼろにされてしまうので、ジャッキーのためにフローリング になったぐらいです。
一日一度、運動のために外を散歩するのが日課でした。 それは、父の役割でした。

私の会社がそれなりの形になり、落ち着いて来た頃でした。 その日も、いつも通りのコースを、いつも通りに歩いたジャッキーは、家に帰ると いつも通りに水を飲んで、エサを食べて、 けれどいつもとは違って、そのまま庭に出て行きました。
庭の隅で、冷たくなっているジャッキーを見つけたのは母でした。
連絡をもらった私は、自分の会社のドライアイスとお棺を持って、急いで実家に戻りました。 ジャッキーは苦しんだ様子も無く、まだ13才で少し早かったですけれど、寿命のよ うでした。

翌日、自分の会社の火葬炉でジャッキーを荼毘に付しました。 ジャッキーが作らせてくれたと言っても良い火葬炉です。 自分の手で、ジャッキーを送ってあげることができて、満足でした。

毎日の日課がなくなった父は、とても寂しそうに見えましたけれど、何も言いませ んでした。


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